ダイヤがひとつ、リング上にセッティングされた一粒ダイヤリング。
飾りのないシンプルな装いは控えめで清楚な雰囲気を醸し出す。
最近この一粒ダイヤリングを普段使いにする人がいると聞きます。
一粒ダイヤリングというとエンゲージリングで用いられる立て爪を想起しますが、残念ながらこの立て爪リングは普段使いにはあまり向かないようです。
その理由は、ダイヤが頭一つ分リングより突き出ているため、それが何かの拍子にぶつける恐れがあり、日常身に着けるのには使い勝手が悪いといえます。
それゆえ立て爪リングは何か特別な日だけ用として取って置き、普段使い用にはまた別のダイヤリングを用意した方がいいのです。
ではどんな一粒ダイヤリングなら普段使い用に向くか?
それが0.1~0.2ctのダイヤリングというわけです。
0.1~0.2ctダイヤならリングの中に埋め込める
先述したように、普段使いのリングの条件は使い勝手がいいことです。
立て爪ダイヤリングの場合、ダイヤ部分が突出しているため使い勝手が悪いと先ほど申し上げました。
なら、使い勝手のいいダイヤリングとはダイヤが突出していないこと。
つまりダイヤのトップとリングアールが面一の関係にあることが使い勝手のいいダイヤリングということになります。
それが、埋め込みタイプのダイヤリングというわけです。
ダイヤがリング内に埋め込まれてセッティングされているためダイヤの突出がなく、それゆえ何かにぶつけたりする心配もしなくて済みます。
それにこの埋め込みタイプのダイヤリングのメリットはこれだけではありません。
それは、ダイヤを留めるのに爪を使っていないことに理由があります。
爪留めは引っ掛かる
ダイヤをリング上に留める場合、通常は爪を用います。
4~6本の爪でがっちりダイヤを留め、固定します。
しかしこの爪。
使っているうちに緩み、ダイヤと爪との間にわずかですが隙間ができるケースがあり、そこに衣服などの繊維が引っかかることがあるのです。
そんなことが頻繁に起こるとなると当然使い勝手が悪くなります。
よって普段使いには向かないのです。
埋め込みタイプのダイヤリングには爪は一切使っておらず、それゆえ爪による衣服への引っ掛かりがありません。
リング全体がつるんとした状態になっているため使い勝手が非常にいいのです。
埋め込みタイプのリングは0.2ctのダイヤが限界
ダイヤをリング内に埋め込む。
そうなるとダイヤの大きさはおのずと決まってきます。
なぜならダイヤが大きいと、リング内にダイヤが収まり切れなくなるからです。
0.1ctのラウンドブリリアントカットのダイヤの場合、直径は約3㎜です。
これが0.2ctとなると、直径は3.8㎜になるのです。
さらに0.3ctになると直径は4.36㎜となります。
仮に0.3ctのダイヤを埋め込むとなるとリング幅は4.36㎜となってしまいます。
4.36㎜のリング幅となるとかなりボリューム感があり、普段使いには向かなくなってしまいます。
以下の写真は0.1ctダイヤのリングで、リング幅は約2.9㎜です。
直径約3㎜のダイヤモンドがきれいにリング内に納まっており、ダイヤはリングから突出していません。
リング幅2.9㎜は指とのバランスがとれており、太すぎず細すぎない適度の太さが普段使いの装いにぴったりです。
次のリングは同じく埋め込みタイプのダイヤリングで、ダイヤは0.2ct、リング幅は3.7㎜です。
ダイヤはリング内にきれいに納まっていますが、リング幅が大きくなった分ボリューム感ある装いに変化しています。
しかしそれでも普段使いの域内にあるといえ、普段の装いの邪魔にはなっていません。
ナチュラルなおしゃれとして認識され、普段使いのダイヤリングとして成立しているでしょう。
まとめ
普段使いにする一粒ダイヤリングの条件は、ダイヤの出っ張りがなく、爪の引っ掛かりがない使い勝手のいいものです。
これに適合するのは埋め込みタイプのものか、伏せ込みタイプのリングしかないのです。
そしてこれらのタイプに合って、しかも普段使いに向くダイヤの大きさということになると0.1~0.2ctです。
ダイヤが0.3ctもあるとリング幅も太くなり、ボリューム感がですぎるきらいがあり、そうなると普段使いの域を出てしまいます。
それゆえ普段使いの一粒ダイヤリングは0.1~0.2ctあたりが適当なのです。