複数のダイヤが並べて配置されたラインネックレス。
一粒ダイヤネックレスとは違った趣で、ラグジュアリーな雰囲気を前面に醸し出す、ちょっと贅沢なダイヤネックレスとして人気があります。
配置されるダイヤの数は様々で、ダイヤの数が多いほどラグジュアリー感が強く表現されることから、あえてダイヤ数の多いラインネックレスにする人もいるようです。
しかし決め手となるのはやはりダイヤの輝きで、いくらダイヤが数多く配置されていても輝かなければ意味がありません。
そこでこのページでは、ダイヤが最も輝くラインネックレスとはどのようなものであるか考察してみたいと思います。
ダイヤの輝きはクラリティとカットに依存する
一般的にダイヤの輝きはダイヤの品質、いわゆる透明度を示すクラリティとプロポーションを示すカットが重要なカギとなります。
結論的にいえば、ダイヤがよく輝くためにはクラリティがSIクラス以上、カットがGood以上必要で、これ未満のダイヤはあまり輝かないと評価されます。
SIクラスというのは表でもおわかりのように、肉眼で発見が困難なほどインクルージョンが微小なため、光の透過にそれほど影響を与えることはありません。
しかしその下の「Iクラス」になると、肉眼での発見が容易なほどインクルージョンが大きいため、光の透過を邪魔し輝きを著しく落としてしまうのです。
言葉だけの説明ではわかりにくいと思いますので、実際に比較画像を見てみましょう。
左がSIクラス、右がIクラスのダイヤです。
明らかに透明度が違うでしょう。
つまりダイヤが輝くためにはクラリティがSIクラス以上必要なのです。
次にカットですが、ダイヤが一番輝くカット法をラウンドブリリアントカットといいます。
しかしラウンドブリリアントカットすれば何でも輝くというものではありません。
カットの出来如何によって輝いたりそうでなかったりするのです。
Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で漏れることなく反射され、再びダイヤ外へ放射されます。これを全反射といいます。（下イラスト左参照）
しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎたりすると、光は全反射せずダイヤ底部より漏れてしまい輝きが劣ることになるのです。
これがカットの出来如何による輝きの違いです。
ダイヤ内の光が全反射するためには、その理想となるプロポーションが存在し、それが以下の比率で構成されています。
ダイヤは、この構成比率に近くて研磨状態が良好なものから、Excellent、VeryGood、Good、Fair、Poorとランク付けされます。
ではダイヤが輝くためにはカットはどのランク以上のものがいいかというと、「Good」以上のダイヤなら輝くといえます。
FairやPoorカットのダイヤはプロポーションに問題があり、輝くとは言えません。
よってダイヤが輝くためには、カットがGood以上必要ということです。
このように、ダイヤの輝きはクラリティとカットに依存し、これらのグレード如何によって輝いたりあまり輝かなかったりするわけです。
ダイヤの輝きはダイヤの留め方にも依存する
しかしダイヤの輝きはクラリティとカットだけに依存しているわけではありません。
ダイヤ一粒一粒の留め方も大いに関係してきます。
そもそもダイヤというのは自ら光を発しません。
光を浴びてこそその光を反射し、それを輝きへと変化させるわけです。
これはどういうことかというと、ダイヤの露出度に関係してくるわけです。
ダイヤの露出度が高ければそれだけ光を浴びる機会が多くなり、光の反射いわゆる輝きも多くなります。
しかしダイヤというのはネックレスに加工される際、必ず爪で留められます。
ラインネックレスも同様で、ダイヤ一粒一粒が丁寧に爪で留められています。
その際ダイヤは、爪や地金でダイヤの一部を隠される状態になり光の入射量が制限されることになるのです。
つまり留め方によってダイヤの輝きが左右されるということを意味しています。
以下のラインネックレスの場合、ダイヤは2本の爪で留められているため露出度は高いといえます。
しかしこの下のラインネックレスの場合は、ダイヤ一粒が4本の爪で留められているため上のものに比べて露出度は低いといえます。
このように爪の本数一つ見ても、ダイヤの露出度が違ってくるのです。
ダイヤの輝きを主とした選び方をするなら、ダイヤの露出度の高い留め方をしたラインネックレスにした方がいいといえます。
ルースダイヤのようなラインネックレス
ダイヤの露出度の高い低いだけでみるなら、ルース（裸石）ダイヤが最も露出度が高いといえます。
このルースに近い状態でダイヤを留めているのがレーザーホール留めといわれるものです。
レーザーホール留めとは、レーザーでダイヤに直接穴をあけ、その穴をもってダイヤを留める技法で、この方法ならダイヤをほぼルース状態で留めることができます。
実際レーザーホール留めのラインネックレスが販売されており、このラインネックレスならダイヤの露出度は群を抜いております。
ダイヤに入射する光の量は制限されることはなく光はダイヤに入り放題ですから、それに比例して反射する光の量も大きく、輝きもひときわです。
このように、ダイヤの露出度の高さだけ見るならこのレーザーホールダイヤのラインネックレスが一番で、ダイヤが一番輝く環境にあるといえます。
まとめ
ダイヤが最も輝くラインネックレスについてお話ししました。
参考になりましたでしょうか。
このページが皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、真に有難うございました。