婚約指輪には0.3カラットダイヤが一番ポピュラー

婚約指輪のダイヤの大きさで悩む方もいると思いますが、元宝石商の私の経験上、0.3カラットのダイヤが圧倒的に多かったですね。

2回ほど1カラットのエンゲージリングのお世話をさせてもらったことがありますが、それ以外はすべて0.3カラットのダイヤリングでした。

なぜ0.3カラットのダイヤが一番人気なのかはわかりませんが、世間一般がそういう風潮になっているため、お客様に聞かれると、つい「0.3カラットが一般的です。」と答えます。

「それなら私もそうしておこう」ということになって、みなさん0.3ctをご注文されます。
ある意味、右へ倣えの方式でみなさん0.3カラットを選んでいるようにも思えます。

それに0.3カラットのダイヤの場合、値段も手ごろです。

エンゲージリングとマリッジリングでの予算は、皆さんほとんど似通っていて30万円くらいと答えられます。

この予算に合うものといえば0.3カラットが一番妥当ですから、予算から言っても0.3カラットが選ばれる理由になっているのかもしれません。

さてこのページでは、0.3カラットのエンゲージリングを選ぶにあたり、どのランクのダイヤを選べばいいか、私の経験を通してお話しさせて頂きます。

参考になれば幸いです。

ダイヤ4C

エンゲージリングでのダイヤを決めるにあたり、基準となるのが4Cです。

4Cというのは、カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨)の頭文字をとってそう呼ぶのですが、この4つの評価によってダイヤの価値が決められます。

ここでは0.3カラットという重さは決まっていますから、残りのカラー、クラリティ、カットを決めればいいわけです。

ではエンゲージリングに相応しいそれぞれのグレードはどの程度か、見ていきましょう。

カラーについて

カラーはDを最高とし、E、F、G・・・とアルファベッド順にランク付けされ、下降するに従い色は黄色味を帯びてきます。

エンゲージリングのダイヤの場合、私はD~Fのカラーの中から選びました。

私の場合、エンゲージリングに使うダイヤのカラーは非常に重要な項目と位置づけ、できるだけ無色に近いものを選びました。

それは花嫁が着る白無垢と同じように、ダイヤもまた、穢れのない純真な心を表しているものとしてそうしました。

これは決まりがあるわけでもなく、私がそう思って勝手にしたことです。

ダイヤのカラーは微妙な領域で、専門家でもランクの判定はわかれるところです。

それゆえ曖昧さは隠せないところですが、しかし見比べるとDカラーとGカラーでは明らかに異なっているのがわかるため、できるだけDカラーに近いものを選ぶようにしたのです。

クラリティについて

クラリティとは透明度を表します。
天然ダイヤモンドですから、中には必ずインクルージョン(内包物)が存在し、その量と存在する位置によって価値が測られます。

最高をFL(フローレス)として11段階に区分けされます。

エンゲージリングに使うダイヤの場合、私はVVS1~VS2の中から選びました。

最高のFLというのは評価にはあるものの、ほとんど存在しないダイヤと位置付けられ、実際にこの評価を得たダイヤを見たことがありません。

それゆえ最高をIFとみなしているのが実情といえるのですが、しかしこのクラスも見つけるのが至難の業といわれるほど希少性が高いため、その下のVVS1に近いものを選ぶようにしたのです。

VVS1~VS2というのは表でおわかりのように、インクルージョンの存在が10倍の顕微鏡で発見が困難な時に付けられる評価で、つまりそれだけインクルージョンが微少ということです。

花嫁がもつダイヤには、曇りがあってはなりません。
それゆえ、そう意味を込めてVVS1~VS2から選ぶようにしたのです。

カットについて

まずはじめに申し上げますが、ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。

そしてカットは、そのダイヤが輝くうえで重要な要素なのです。
カットのでき如何によって、ダイヤが輝いたりそうでなかったりします。

カットはExcellentを最高とし、VeryGood、Good、Fair、Poorとなります。

エンゲージリングに使うダイヤの場合、私はExcellent~Goodの中から選びました。

ダイヤの輝く仕組みをイラストを使って説明しますと、Excellentカットされたダイヤに光が入射すると、光はダイヤ内で全反射され再びダイヤ外に放たれます。

しかしダイヤのカットが深すぎたり浅すぎた場合、光はダイヤ底部より漏れ、ダイヤの輝きが劣ることになるのです。

カット評価でいいますとFair以下のダイヤがそれで、Excellentカットされたダイヤと見比べると輝きは著しく劣ることになるのです。

何度も言いますが、ダイヤは輝きが命です。
輝いてこそダイヤといえます。

そして花嫁がもつダイヤは、輝かなければなりません。

それゆえエンゲージリングのダイヤは、Excellent~Goodカットのものが相応しいのです。

まとめ

私が宝石商の時代に、エンゲージリングを納めたときの体験をまとめました。
参考になられましたでしょうか。

この記事がエンゲージリング選びの一助になれば幸いです。
最後までお読み頂き、真に有難うございました。

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