長文読解のコツは英語を訳さないこと

英語の試験において必ず出題されるのが長文読解。

何らかのテーマのもと、長々と綴られた英文内容を読解し、その設問に答えようというもの。

一般にこの長文問題はテスト問題の最後の方に出題される傾向にあるため、じっくり考えていれば時間が足りなくなるケースが多々あります。

それゆえ求められるのが速読です。

さっと目を通しただけで内容を把握する。

これくらいのスピードが要求されるわけです。

しかし日本語ならまだしも、英語を速読で理解するには相当の能力が必要とされます。

ですがコツを掴んでしまえば、英語の速読は簡単にできるのです。

英文を日本語に訳さない

通常長文問題を解くとき、まずは問題から先に読み、その問題の内容を把握してから長文読解に取り組みます。

そしてその問題に対する答えを探すようにして長文を読んでいきますね。

ここで速読をするわけですが、英語を速読するにはあるコツがあるのです。

それは、英語を日本語に訳して理解しようとしないということです。

つまり英語を英語のまま理解できるように脳を鍛えるのです。

以下の長文をご覧ください。

Locked in a dark, damp shelter like a prisoner by his cruel owners,Tommy the chimpanzee has been condemned to conditions we wouldn’t tolerate in any modern jail. The floor beneath him is cement and the shelter is terribly cold.
His owners keep a collection of exotic animals for exhibition at a trailer park in New York State.

(※ 関西大学入試の過去問題より抽出)

通常このような文章を訳そうとすると、日本語的に意味が分かるように主語に当たる部分から訳していきます。

ここではチンパンジーのトミーが主語にあたります。

しかしこういうやり方ではどうしても日本語訳で理解しようとしますから、英語を英語のまま脳は理解しようとしません。

そこで前から順に脳にインプットしていくのです。

“Locked in a dark, damp shelter/ like a prisoner/ by his cruel owners”

暗くてじめじめした檻の中に閉じ込められて/囚人のように/残酷な飼い主によって

“Tommy the chimpanzee/ has been condemned to/ conditions/ we wouldn’t tolerate in any modern jail.”

チンパンジーのトミーは/強いられている/環境を/現代の刑務所なら容認されないような

“The floor beneath him is cement and/ the shelter is terribly cold.”

彼の下の床はセメントで/檻はひどく寒い

“His owners keep a collection of exotic animals/ for exhibition/ at a trailer park in New York State.”

飼い主たちは珍しい動物を収集し飼育している/見世物用に/ニューヨーク州のトレーラー・パークで

ここでは敢えて日本語に訳しましたが、訳さずに英語を文節ごとにイメージで脳にインプットしていきます。

そうすると文章として意味が分かりにくいですが、イメージで意味が分かるわけです。

こういう訓練をしていくと英語を英語のまま理解できるようになり、長文の速読が容易にできるようになります。

試してみてください。

ちなみに上の文章を日本語訳にするとこうなります。

「チンパンジーのトミーは、残酷な飼い主によって暗くてじめじめした檻の中に囚人のように閉じ込められており、現代の刑務所なら容認されないような環境を強いられている。

セメントの床にじかについて、檻はひどく寒い。

その飼い主たちは見世物用に珍しい動物を収集し、ニューヨーク州のトレーラー・パークで飼育している。」

長文読解は慣れれば簡単なことです。

しかし慣れるまで脳に訓練をさせなければなりません。

それまで時間がかかるのは言うまでもありませんが。

このページが皆様のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただき、真に有難うございました。

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