普段、畳に布団を敷いて寝る人にとって、ベッドは少々柔らかすぎるようです、
しかし高齢になると、布団からの立ち上がりに苦労するようになり、仕方なくベッドに変える人もいるみたいですね。
「でもやっぱりフカフカしすぎて、ベッドは合わないなあ」
と思う人がいるのも事実。
そこで、そんな人のために開発されたのが『畳ベッド』です。
畳は、日本の気候風土に適したマットで、室内の湿度を調節する調湿効果があり、夏は涼しく冬は暖かく保つ機能をもっています。
この機能性のある畳を、ベッドの床板に使用し、同じような快適さを追求したのがいわゆる畳ベッドですが、この畳ベッド、果たしてデメリットはないのでしょうか?
デメリット
畳ベッドにみられるデメリットを挙げてみました。
畳の交換が発生する
畳をベッドの床板として使っている以上、当然擦り切れてきます。
畳ベッドには、用途がベッドだけでなく小上がりとしても使用できるものがありますが、そのようなベッドの場合使用頻度も高いため、畳が擦り切れるのも早くなります。
畳ベッドを使用する場合、畳の表替えか、もしくは交換も視野に入れておく必要があります。
布団は上げなければならない!
布団の上げ下げが面倒だからベッドにする!
これは、布団からベッドにする理由のひとつですが、畳ベッドの場合、布団の敷きっぱなしは厳禁です。
敷きっぱなしは畳と布団との間に蒸れを生み、カビの原因になります。
必ず布団は上げなければいけません。
結局のところ、畳ベッドの場合は布団を上げなければならないのです。
デメリットよりメリットが多い畳ベッド
畳ベッドのデメリットを探してみましたが、以上の2点にとどまります。
ほかにデメリットは見当たりません。
ベッドに多い湿気問題ですが、畳ベッドの場合布団を上げてさえしまえば、畳自体が調湿機能を持っているため、ベッドが湿気ることはありません。
また「ベッドから落ちる心配がある」という記事を見かけましたが、それならほかのベッドにも言えることで、畳ベッドだから落ちやすいとはいえません。
このように、畳ベッドにはデメリットは少なく、むしろメリットの方が多いといえます。
ではここで改めて、畳ベッドのメリットについて考えてみたいと思います。
メリット
畳上での寝心地がベッド上で味わえる
畳ベッドを選ぶ人の多くは、畳に布団という環境で寝たい人です。
しかし畳に布団では、睡眠中舞い上がっているホコリを吸うことになるし、立ち上がりのとき苦労するという問題があるから、その改善策として畳ベッドを選ぶわけです。
つまり畳ベッドの良さは、ベッドで寝ながらにして、畳の上で寝ているような心地よさを味わえることです。
ゴロっと横になれる
何も敷かれていないフローリングにゴロっと横になるのは、感覚的に躊躇します。
ゴツゴツして痛そうだからです。
しかし畳が敷かれていたらそれができます。
程よい弾力性とベタベタしない触感をもった畳なら、躊躇なくそれができるのです。
畳ベッドも同じです。
服のままゴロっと横になれます。
これが畳ベッドの良さです。
しかし、ベッドのマットレスの上に服のままゴロッは厳禁です。
なぜなら、マットレスに服の汚れやホコリが付いて汚れるからです。
つまり寝具そのものを汚していることになります。
しかし畳ベッドの場合、畳は床板ですから、汚れたら掃除機で吸い取ればいいわけで、寝具そのものを汚すわけではありません。
ベッドにゴロッは、畳ベッドだからこそできる特権です。
清潔性を保てる
畳ベッドの場合、日中は布団を上げますからベッド自体に湿気がこもることはありません。
また普段小上がりとして利用したり、ゴロっと横になったりして汚れやほこりが付いても、布や掃除機で処置できます。
畳はベッドの床板で寝具そのものではありませんから、汚れても簡単に処置できるのです。
つまり畳ベッドは、常に清潔に保つことができるのです。
しかし通常のベッドの場合、マットレスはほとんど敷きっぱなし状態だから衛生上問題があり、またマットレスの上に服を着たままゴロッということもあるから、服の汚れやホコリがマットレスに付いてしまい清潔とはいえません。
これをなおせば、通常のベッドも清潔性を保てるのですが、なかなかそうはいかないようです。
つまり畳ベッドは、通常ベッドより清潔性を保ちやすいのです。
い草効果がある
い草の効果についてはすでにご存じでしょう。
畳に使われているい草には、調湿効果、アロマ効果、抗菌効果などがあり、ベッドの床板に畳を使用することでこのような効果があるのです。
通常のベッドの場合は、天然木の檜や桐で作られたベッドには、こうした調湿効果やアロマ効果、抗菌効果がありますが、それ以外のベッドにはこのような効果はありません。
つまりこれらは、い草を使った畳ベッドだけがもつ効果で、ベッドを清潔に保ち、また人を安眠に導くベッドといえるのです。
インテリア性がある
畳ベッドにもよりますが、布団を上げた状態の畳ベッドの場合、インテリア性があります。
部屋の一角に小上がりができることもそうですが、畳の上に生け花を置いたり、茶器を並べたりすると和空間が出来上がり、お部屋の雰囲気を一変させる効果もあります。
このような使い方ができるのも畳ベッドならではのことで、他のベッドでは真似できません。
畳ベッドは和空間を創出させる、インテリア性に富んだベッドといえます。
まとめ
以上、畳ベッドのメリットとデメリットを見てきましたが、メリットの多さに皆さん気付かれたでしょう。
それはそうです、畳ベッドは海外から輸入されたベッドではなく、日本人が考案し、日本人のために開発されたものですからメリットが多いのも頷けます。
そして畳ベッドといっても、様々なタイプのものがあります。
ベッドフレームに畳を床板として設置したシンプルなものや、小上がりとして使えるボックスタイプの畳ベッドなど、多種にわたって畳ベッドは販売されています。
そういった畳ベッドというカテゴリーの中で選ぶにも、見極めるポイントがあります。
ベッドの耐久性や畳に使われているい草の品質、収納ベッドであれば通気性の良さなど、様々な観点から選ばなければなりません。
こちらの詳細については、テーマより外れますので割愛させていただきます。
このページが皆様の参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
なお、畳ベッドも含め、数多くのベッドを扱うお店をご紹介します。
ご参考にご覧ください。